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万博で初導入!日本と海外のQRコード決済をつなぐ「JPQR Global」がついに始動

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2025年7月4日、グランドプリンスホテル大阪ベイにて、日本の統一QRコード規格である「JPQR Global」と、カンボジアの統一QRコード規格である「KHQR」の連携を記念したローンチセレモニーが開催され、ネットスターズは一般社団法人キャッシュレス推進協議会(以下、PJA)とともに、本セレモニーに参加しました。「JPQR Global」は、現在開催中の2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博)で初導入され、7月5日より一部の店舗において利用が可能となっています。本記事では、セレモニーの様子を紹介するとともに、「JPQR Global」についても解説していきます。

「JPQR Global」とは

「JPQR」は、PJAにより策定された決済用バーコード・QRコードの統一規格で、MPM(店舗提示型)向けには、1枚のQRコードで複数のコード決済サービスに対応することができます。
「JPQR Global」は、この「JPQR」と海外の統一QRコード規格を相互連携する仕組みです。「JPQR Global」が実現することで、旅行者が海外に行った際に、自国のQRコード決済サービスを用い、現地の統一規格に基づいた決済用QRコードで決済ができるようになります。
「JPQR Global」の枠組みを通じて、日本の決済サービスと海外の決済サービスを連携するには、電文スイッチングや精算を担う「スイッチングシステム運営事業者」が必要となります。ネットスターズは、日本のスイッチングシステム運営事業者として「JPQR Global」のプロジェクトに参画し、海外の統一QRコード規格との連携をサポートしています。

万博会場で初導入!連携第一弾はカンボジア

「JPQR Global」は、現在開催中の大阪・関西万博で初導入されました。第一弾の連携先は、カンボジアの統一QRコード決済規格「KHQR」。「KHQR」はカンボジア国内での利用可能店舗が490万店舗(2025年1月末時点)、ユーザー数が3,400万アカウント(2025年1月末時点)という、カンボジアではメジャーな決済サービスです。2025年7月5日より、大阪・関西万博のカンボジアパビリオンをはじめ会場内の一部店舗で「JPQR Global」の利用が開始されており、カンボジアからの訪日客は、自国の決済サービスを使って決済が行えます。
また、今回の「JPQR Global」と「KHQR」の連携を記念して、7月4日にグランドプリンスホテル大阪ベイにて、ローンチセレモニーが開催されました。

カンボジア国立銀行や経済産業省が登壇、将来的にはアウトバウンドも目指す

セレモニーでは、経済産業省 商務・サービス政策統括調整官の江澤 正名氏や、「KHQR」を運用しているカンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行 総裁 Chea Serey氏が登壇。Serey氏は、現在タイ、ラオス、ベトナム、韓国といった国々、そして銀聯やAlipay+といった中国決済サービスと接続している「KHQR」に日本が加わったことで、ツーリズムや文化的な交流がより活性化することに期待していると語られました。

カンボジア国立銀行 総裁 Chea Serey氏

今回の連携は、カンボジア人が日本で自国の決済サービスを利用できるという、日本から見るとインバウンドでの連携です。この点についてSerey氏は、フェイズ2として、「カンボジアを訪れた日本の方が、『KHQR』を読み取ることで日本の決済サービスを利用できるよう、双方向の連携を進めていきます」と、アウトバウンド連携の実現への意欲を語られました。

セレモニーでは、「KHQR」による決済のデモも実施。「JPQR Global」のQRコードを、「KHQR」に対応しているカンボジアの決済サービスで読み込むことで実際に決済が行えました。

「JPQR Global」のQRコードで「KHQR」対応のカンボジア決済サービスを利用するデモの様子
関係者一同の写真。左から、ネットスターズ 取締役COO 長福 久弘、アクレダ銀行 President In Channy氏、キャッシュレス推進協議会 事務局長 常務理事 福田 好郎氏、カンボジア国立銀行 総裁 Chea Serey氏、ネットスターズ 事業統括本部 決済・ソリューション事業部 事業企画部 JPQR-PJ プランナー 小松 純也、サタパナ銀行 Deputy CEO Arvid Swartsenburg氏

ネットスターズはスイッチング事業者として、今後も連携国の拡大やアウトバウンド連携の実現に向け、「JPQR Global」の発展に取り組んでまいります。