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沖縄の琉球銀行は、中期経営計画「Empower 2025」において、キャッシュレス事業を重要な戦略のひとつに位置づけ、推進しています。キャッシュレス事業を推進する中で、お客様のDX支援の一環としてキャッシュレスを提案する戦略にシフトしています。また、ネットスターズとは提携パートナーとして、沖縄県の企業や店舗に対してキャッシュレスサービスやDXソリューション導入を共に推進しています。本記事では、琉球銀行が取り組む、加盟店開拓におけるDXソリューション提案についてご紹介します。
※この記事は、2025年10月に開催された「FIT 2025」でのセッションをもとに構成しています

琉球銀行は、1948年、米軍統治下において、米軍政府布令に基づく「特殊銀行」として設立されました。資本金の51%は米国政府が出資し、当時は中央銀行的な役割を担っていました。本土復帰を控えた1972年春に株式会社へ組織変更し、米軍保有株式51%を民間へ譲渡。本土復帰と同時に「普通銀行」として新たなスタートを切りました。
2006年1月に基幹システムを八十二銀行を中心とする共同版システムへ移行し、2020年4月、銀行間連携を強化する「TSUBASAアライアンス」に参加しています。店舗は沖縄県内に74か所、東京都内に1か所あります。
琉球銀行はキャッシュレスにも注力しており、長年にわたりさまざまな取り組みを行っています。
1984年4月、三菱UFJニコスのフランチャイジーとして、子会社「株式会社りゅうぎんディーシー」を設立しました。長らくカード業務は同社が行っていました。
2015年4月、地元の信販系クレジット会社「OCS(オークス)」を完全子会社化。同年10月にVisaプリンシパルライセンスを取得し、「りゅうぎんVisaデビットカード」の発行を開始しました。これを契機に、銀行本体でキャッシュレス事業に本格参入しました。
2016年8月にMastercardプリンシパルライセンスを取得し、2017年1月、普通銀行として全国で2番目となる加盟店管理業務(アクワイアリング)を開始しました。
現在、銀行本体でアクワイアリングを行う銀行は非常に少なく、先進的な例といえるかもしれません。
2020年4月には、台湾で最も普及している交通系IC「悠遊カード(EasyCard)」を日本で初めて誘致しました。2021年7月、地方銀行として初となる、中国の「銀聯(UnionPay)」ライセンスを取得。2022年11月より台湾悠遊カードのアクワイアリング業務を開始しています。

琉球銀行は中期経営計画「Empower 2025」において、キャッシュレス事業を重要な戦略のひとつに位置づけています。前述したとおり、2015年にVisaデビットカードを発行し、2017年にはアクワイアリングを開始しました。以降8年間、琉球銀行はキャッシュレス事業を積極的に推進し、確かなノウハウとシステムを築いてきました。現在ではこの強みを活かし、他の金融機関にアクワイアリングシステムを提供するなど、さらなる横展開を進めています。
また、沖縄県内の公共交通機関にタッチ決済の導入も推進しています。2024年3月には沖縄都市モノレールへの導入が完了し、観光地と空港を結ぶ路線バスにもタッチ決済を展開しています。今後は県内すべての路線バスへの導入を目指すほか、離島のフェリーや観光施設にも導入を進めています。2025年10月には、観光地・由布島の水牛車にもタッチ決済を導入しました。
グループ全体でのキャッシュレス取扱高は、現在約1,990億円で、中期経営計画の最終年度である2027年度には、3,000億円を目指します。
琉球銀行はこれまで、加盟店開拓を中心にキャッシュレス事業を進めてきましたが、キャッシュレスだけを推進するのではなく、お客様のDX支援の一環としてキャッシュレスを提案する方向にシフトしています。

DXソリューションを導入する際に、キャッシュレス決済を組み込むことで、企業の業務効率化と顧客利便性を同時に実現することができます。これは「キャッシュレスのためのDX」というコンセプトです。このコンセプトに沿った商材として、ネットスターズの「レジレスプラットフォーム」の導入を推進しています。
「レジレスプラットフォーム」は、レジ業務やフロント業務をセルフ化し、店舗の省人化・効率化を実現する店舗DXソリューション。海外を含むさまざまなキャッシュレス決済を一括で導入できるほか、多言語対応によるインバウンド客への対応が可能な点や、業界のニーズに合わせて柔軟にカスタマイズできる点も特長です。

琉球銀行では、観光施設や飲食店へのキャッシュレス提案の際に、省人化・省力化のニーズがないか、現金対応のみで困りごとがないかといった視点でアンテナを高く張り、ニーズのある加盟店に対して「レジレスプラットフォーム」を紹介しています。「レジレスプラットフォーム」を提案することで、決済だけでなく、施設や店舗が抱える上流の課題把握や業務改善提案まで行うことができ、新たな加盟店獲得へと繋がっています。

インバウンド対応や観光客の増加に伴い、人手不足は全国共通の課題です。特に沖縄では、コロナ禍で飲食店が一斉に休業し、その後観光客が急速に戻ってきたことで、従業員確保の必要性が高まりました。しかし、人件費の高騰もあり、人材確保は容易ではありません。
こうした背景もあり、「レジレスプラットフォーム」は業務効率化と人手不足解消を同時に実現できるソリューションとして、琉球銀行の加盟店をはじめとして導入が進んでいます。
地方でのDX推進は、地域に根差したパートナーとの連携が重要です。ネットスターズは今後も琉球銀行と協働し、沖縄のDX化を加速させ、地域課題解決に向けて取り組んでまいります。
※記事の内容は公表日時点のものです。