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【導入事例】ラーメン店の限られたスペースに壁掛けタッチパネル端末で完全キャッシュレス化を実現。現金管理業務を削減し店舗全体のDX化にも貢献

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2000年に福岡県筑紫野市で1号店をオープンしたラーメン暖暮(だんぼ)は、「皆様の暮らしに、ホッと一息つける暖かな一杯を」をコンセプトに、こだわりのとんこつラーメンを提供しています。現在は日本全国で店舗を展開し、さらに海外にも進出。直営店・フランチャイズ店を合わせて30店舗以上を運営しています。
ラーメン暖暮では、2024年9月から北谷砂辺店(沖縄県中頭郡北谷町)で、2025年3月から太宰府駅前店(福岡県太宰府市)で、注文・支払いに「レジレスプラットフォーム」のセルフオーダーシステムを利用して完全キャッシュレス化を実現。飲食店におけるキャッシュレス導入のメリットや意外な波及効果について、ラーメン暖暮の運営会社である株式会社ハートコネクション 専務取締役 兼 株式会社ユニゾン 取締役の天野勝也さんにお話を伺いました。

北谷砂辺店の外観

券売機から完全キャッシュレスのタッチパネル端末に切り替え

「レジレスプラットフォーム」は、業態を問わず店舗の運営形態や抱える課題にあわせてレジ業務やフロント業務をセルフ化し、店舗の省人化・効率化を実現する、ネットスターズの店舗DXソリューションの総称です。
ラーメン暖暮では太宰府駅前店と北谷砂辺店の2店舗でセルフオーダーシステムを導入しており、タッチパネル式のキオスク端末で注文・支払いに対応しています。セルフオーダーシステム式にする前は、店舗入り口に券売機を置いて注文に対応していたといいます。しかし、スペースの関係から小型の券売機しか置けず、高額紙幣を扱えない悩みがありました。また、両替対応や返金作業による現金管理のストレスもあったと天野さんは言います。

「現金の受け渡しはミスが発生することもあり、売上データとの過不足が出ると逐一スタッフに確認を取らないといけません。注文間違いがあると返金作業も発生します。また、現金だと銀行に振り込みに行く必要がありますが、銀行が混んでいるとそれだけで時間を取られてしまい、本来の業務に時間を割けないというストレスもありましたね」

券売機では紙幣が詰まるなど故障も起きやすく、そのたびに対応に追われるといった課題もありました。そこで、店舗入り口の券売機を省スペースで壁掛けタイプのキオスク端末に変更。同時に現金の取り扱いをやめ、完全キャッシュレス化することで、現金管理のストレスが解消されたといいます。

「壁掛け」の要望に対応する柔軟さ、導入もスムーズに完了

セルフオーダーシステムに変更するきっかけは、他店の視察だったそうです。特に沖縄県にある北谷砂辺店周辺は在日アメリカ人の居住区が近く、アメリカ人のお客様が約9割なのだとか。そのため他店では、クレジットカード決済が主流なアメリカの支払いスタイルに合わせてキャッシュレス決済を導入している店も多く、またお客様からも「キャッシュレスに対応してほしい」といった要望があったと天野さんは話します。
そうした経緯からキャッシュレス決済導入を検討し始めた天野さんは、飲食業界向けの展示会などに足を運び、さまざまな決済サービスや端末を視察。そのうちの一つが、ネットスターズのセルフオーダーシステムでした。

「壁掛けできる端末を希望していたのですが、それに対応できたのがネットスターズだけだったんです。端末自体もコンパクトかつシンプルで、使いやすいですね。また、こちらの要望に柔軟に対応してもらえる体制で、そこもネットスターズを選んだ決め手の一つです。例えば、管理画面でのデータの集計方法も、これまで店舗側で使っていた様式にしてほしいと要望を出したら、『今は対応できていませんが、すぐに対応します』と言ってもらえて、メニュー変更の仕方や端末の操作方法も丁寧に説明してもらったので、導入自体もスムーズでした」

省スペースな壁掛けタイプのキオスク端末

オプション表示で購入が増加し、売上もアップ

業務における現金管理のストレスがなくなったことで、スタッフからもポジティブな意見が寄せられているといいます。さらに、セルフオーダーシステムの導入をきっかけに客単価が120%アップするなど、売上アップの効果も出ています。

「以前の券売機はボタン自体が小さかったので、メニューの写真を貼り付けたりはできませんでした。一応ボタンには英訳も載せていましたが、『海苔』って書かれているだけだとアメリカの方はイメージしにくいですよね。それが今の端末なら、画面に写真も掲載できるのでどんな商品か分かりやすい。ラーメン購入画面でオプションメニューもご案内できるので、『買うつもりはなかったのに買ってしまった』というお声も聞きます(笑)」

また、券売機での購入では後ろに人が並んでいる場合、現金の投入などで手間取ると焦ってしまい、追加したいものがあっても購入を諦めてしまうケースもあります。こうした点も、キャッシュレス決済なら焦りを感じることなくスムーズに決済ができるため、客単価向上につながっていると天野さんは分析します。

完全キャッシュレス化をきっかけに、他の業務もDX化

セルフオーダーシステム導入により、他の業務でもDX化が進むといった意外な効果も出ているそうです。例えば、ラーメン暖暮ではこれまで、備品の購入などに売上の現金を使って、近所の店舗まで買い出しに行くことがありました。店舗を完全キャッシュレスにしたことで買い出しに使える現金がなくなり、Webでの購入に切り替えたといいます。

「今まではスタッフの買い出し中は、本来の業務はできなかったのですが、現金がなくなったことでそうしたオペレーションも変更しようということになりました。完全キャッシュレスにしたことで、他の業務でも新しい議論が出てきて、店舗運営を見直すきっかけにもなっています」

管理画面からは売上レポートが日次で届き、注文データが可視化される点も経営面で役立っているそうです。一方で、現状ではセルフオーダーシステムの機能をすべては活用できていないため、今後はクーポンなど、さらなる機能追加も検討したいと天野さんは話します。また、現在は2店舗での導入となっていますが、他店舗でも券売機の入れ替えのタイミングでセルフオーダーシステムを導入し、完全キャッシュレス化を目指していくそうです。

ネットスターズでは今後も、さまざまな業種や業態に柔軟に対応できるDXソリューションやキャッシュレス決済を提供し、業務の効率化と省人化を実現してまいります。